2007年11月17日

ベネズエラ:投票と弾丸の狭間で
〔Venezuela: Between ballots and bullets:Original Article in English/Venezuelanalysis原文

ジェームズ・ペトラス〔James Petras〕AxisofLogic;2007年11月15日

序文

ベネズエラの民主的に選挙で選ばれたチャベス大統領は、2002年4月11日のクーデター以来最も深刻な脅威に直面している。

特権階級に属する中流・上流階級の大学生らによる暴力的な街頭デモは、カラカスの中心及びその周辺で、複数の通りにおける重大な交戦にまで至っている。更に深刻なことに、7月に退任した元国防相のラウル・イサイアス・バドゥエル将軍は、11月5日の記者会見で軍事クーデターをあからさまに呼びかけた。彼は右派及び極右のマスメディア及び政治政党のみのために会見を開いた一方で、「一個人としての」反体者の態度を取った。

全ての国際・国内民間マスメディアは、バドゥエルの演説と記者会見を宣伝した。それと共に、反体制派学生を、2007年12月2日に予定されている政府の国民投票に反対し、民主的な権利を望む平和的な抗議者として描くことで、彼らの荒れ狂った行動を捏造して報道した。

ニューヨーク・タイムズ紙、ウォールストリート・ジャーナル紙、BBCニュースやワシントン・ポスト紙は全て数年間、チャベス大統領の「権威主義」という情報を読者に与えてきた。広範囲に及ぶ政治・社会的民主化への展望を強固にする憲法改正を前に、米国、欧州や中南米のメディアはクーデターを支持する元軍人らを「民主的な反体制派」として描き出した。憲法改正国民投票が行われる2007年12月2日投票日の前段階とその後における「独裁的」権力に訴える彼の手段に幻滅した元チャベス支持者らとして。主要な新聞紙のどれひとつとして、改正案の民主的な核心に言及してきていない――地元住民や地域住民委員会〔consejos comunales〕への公共支出と意思決定権の移譲である。再び、1973年のチリと同様に、米国マスメディアは中南米の民主主義を破壊する企てにおいて共謀している。

中南米における中道左派の報道機関や政党でさえも右派のプロパガンダをそのまま報道している。11月に自称「左翼」のメキシコ日刊紙ラ・ホルナダの見出しは「ベネズエラ中央大学(UCV)経営陣や学生ら、暴力を助長したとしてチャベスを非難」であった。続けてその記事は、右派が偽造した選挙に関する世論調査を繰り返した。それは憲法改正が頓挫することを示しているとされるものである。

共和党のホワイトハウスと民主党が過半数を占める議会の両方としての米国政府は、大衆主義・国粋主義のチャベス大統領を排除し、高度に進歩的な憲法改正案を駄目にする新たな企てを再び公然と後援している。

国民投票:社会変革の明確化及び深化

対立の核心は、チャベス大統領によって提案され、過去6ヶ月の間ベネズエラ議会によって討議され、修正され、民主的に決議された憲法改正に関する来るべき国民投票である。特定の憲法改正案に関する広範囲に及ぶ議論や批判がなされた。圧倒的に心底から反チャベスで親ホワイトハウスの民間マスメディアは、如何なるそして全ての憲法改正案を満場一致で非難した。親チャベス連合の一端を担うある政党の指導者ら(PDEMOS〔社会民主主義党〕)の一部は、カトリック教会の上層部、指導的な実業家や大牧場主の団体、銀行家らや大学の諸部門、そしてエリート学生らに合流し、憲法改正案の非難に回った。ベネズエラの民主的な自由の全て(言論、集会及び報道)を徹底的に利用し、反政府派は国民投票を「権威主義」としてけなし、それと同時に反体制派連合の大部分は軍の介入の誘発を試みた。

富裕層と特権階級で構成された反体制派連合が憲法改正を恐れている理由は、彼らが彼らの利益の取り分の大半を労働者階級に譲渡することや、市場取り引きに対する彼らの独占を公共所有の企業に奪われること、そして政治権力が地域住民委員会や行政府に進展するのを目の当たりにすることを余儀なくされるからである。ベネズエラ、欧州や米国の右派及びリベラルなメディアが「権威主義的」改正というどぎつい非難をでっち上げたのに反して、実際にはこれらの憲法修正案は社会民主主義を深め拡張させることを計画している。

主要な憲法改正案が公に討議され、自由選挙で選ばれたベネズエラ議員らの大多数によって承認されたことを手短に検討するだけで、それを批判する者たちによる「権威主義」という非難が偽りであることを証明する。改正案は政治的、経済的及び社会的な変化に分類することができる。

最も重要な政治的変化は、地方を土台にした新しい民主的な政治的代表制の創設である。この制度において国家歳入は、腐敗し利権政治が蔓延った地方自治体や州政府ではなく、選挙で選ばれた地域共同体と共同社会の機関に割り当てられることになる。この分権化へ向けた変化は、現行の中央集権化された代議制に埋め込まれた少数寡頭政治の体質とは対照的に、直接民主制〔direct democracy〕へのより拡大された実践を助長するであろう。

次に、バドゥエル元将軍の作り事に反して、改正案は憲法条文の20%(350条のうち69条)のみを大なり小なり修正するゆえに、改正案は「現行憲法を破壊する」ことはない。

〔大統領の〕任期制限撤廃を既定する改正案は多くの議会制の慣例に一致している。それはオーストラリアのハワード首相の〔2007年選挙で当選した場合の〕公職5期目、日本の自由民主党の半世紀にわたる支配、フランクリン・ルーズベルト米国大統領の4期、英国のマーガレット・サッチャーやトニー・ブレアの複数当選やその他によって証明される。複数任期公職に就いていることで彼らの民主的適性を問題にするものは誰一人としておらず、同一のことをしたことでチャベスを「権威主義的」であると彼だけを狙ってレッテルを張っている現在の批評家もそうするべきではない。

大統領任期を6年から7年に延長する政治的変化は、反体制派が主張するようには大統領権限を拡大させることもなければ減少させることもない。それは立法、司法及び行政の〔三権〕分立が存続し、自由選挙が大統領を周期的な国民による再考の対象にするからである。

無期限再選に関する重要な点はそれらが自由な選挙であり、有権者の選好〔voter preference〕の対象になっていることである。ベネズエラの事例では、大多数のマスメディア、カトリック上層部、米国から資金を受けるNGO〔非政府組織〕、巨大企業団体などがこれから先もなお莫大な財政上の資力を振るって反体制派活動に出資する状況にある――「権威主義的」状況からは程遠い。

行政部が非常事態を宣言することや、憲法を覆そうと試みる暴力的な活動を前にメディアに介入することを許す改正案は、民主的機関を保護するためには必須事項である。権力掌握を目指す現在の反体制派による最近の権威主義的で暴力的な試みの数々を考慮すると、この改正案は反対意見を認める一方で、民主主義が自由の敵から自らを守ることも許す。米国が後援した2002年4月11日の軍事クーデターや、経済を荒廃させた重役らによる石油産業閉鎖(2002/2003年のGNP〔国民総生産〕の30%の下落)に至る期間に、もし政府が非常事態権限を有しており利用していたならば、議会や司法部、ベネズエラ民衆の選挙過程や生活水準はよりいっそう保護されたであろう。最も顕著なことに、民主的な過程の暴力的な転覆に手を貸し扇動したマスメディアに、他の民主的政府と同様に、政府は介入することができたであろう。「非常事態権限」を認めるこの改正案には特定の前後関係があり、具体的な経験を反映していることは明らかなはずである。つまり、現在の野党諸政党、企業連合体や教会上層部には暴力的で反民主的な経歴があるのである。現時の国民投票に対する不安定化の動きや、バドゥエル退役将軍によって最も顕著に又あからさまに明言された軍事介入の呼びかけ(彼の悪名高い顧問兼弁明者で、学問上の野心家ハインツ・ディートリッヒ〔Heinz Dietrich〕によって擁護された)は、非常事態権限が絶対必要であることを明らかに示している。反動的な暴力には法の完全なる力によって出迎えられるという明確なメッセージを送るために。

投票年齢を18歳から16歳へと引き下げることは有権者層を広げ、選挙過程への参加者数を拡大させ、国政における制度上の手段を通した更なる発言権を若者達に与えることになる。労働者の多くが労働市場に若くして加わり、時にそれよりも早く家族を持つ故に、この改正案は若い労働者らが職やそれに付随する労働契約に関する彼らに特有の要求を懇願することを認めることになる。

労働時間を1日6時間に短縮する改正案は、商工会議所連合会FEDECAMARASによって先導され反対運動によって猛反対されている一方で、全部門の労働組合や労働者らの圧倒的な支持を得ている。それは、より多くの家族と過ごす時間、スポーツ、教育、技術訓練、政治教育や社会参加、そして又新たに創設された地域住民委員会への参加を許すことになる。関連した労働法制や、財産権における変更(共同所有の拡大された役割が含まれる)は、資本との労働者の交渉力を強化させ、職場に民主主義を拡張させることになる。

最後に、いわゆる「中央銀行の独立性」を廃止する改正案がもたらす結果は、有権者に応える選挙で選ばれた役人らが(民間銀行家や外国投資家や国際金融関係者にひんぱんに応じる)中央銀行家らに取って代わり、公共支出や財政上の方針を決定するようになる。ひとつの重要な帰結は、下落するドル建ての国債での超過準備金の減少や、社会・生産的な活動への出資の拡大、外貨保有高の多様化、そして理性を失った対外借入や負債の減少である。実際のところは、中央銀行は「独立」していなかったのであり、金融市場が要求する事柄に依存しており、国民の要求に応じる選挙で選ばれた役人らの優先事項から独立していたのである。

チャベス政権が民主社会主義に進路を変える中:中道派は寝返り、軍事的解決策を求める

ベネズエラが政治的なものから社会的な変革に向かい、資本主義の福祉国家から民主社会主義〔Democratic Socialism〕へと向かうのと同時に、予測のつく離反や参加が起きている。ほぼ全ての社会変革の歴史的経験と同様に、政治過程がより幅広い平等主義や、民衆への資産及び権力の移譲へと向かう時、制度上の政治的変化に専念していた当初の政権連合の一部は離脱する。「中道」主義者らは、寡頭勢力と国民との間の現状の「総意」の終わりを悔やみ(新しい社会的な連合を「権威主義的」であるとレッテルを貼り)、それと同時に「中道派」は大いに反民主的な右派を受け入れ、軍事介入を呼びかけさえする。

明確な階級的な選択が伴う国民投票が表面化する中、これに類似したエリートの離脱と高まる大衆の支持の進展がベネズエラで起きている。投票を通して憲法改正案を阻止する彼らの手腕に対する自信を欠き、民主的な大多数に恐れをなし、民主的に選ばれたチャベス大統領が持つ計り知れない大衆への魅力を忌み嫌い、「中道派」は有権者の意思を打倒するべく、議会の枠を越えた勢力を統合させる土壇場の努力として右派に合流した。

新右翼と「中道派」の離反を象徴するのは、ラウル・バドゥエル元防衛大臣である。大統領、議会、選挙手続きや国民投票に向けられた彼の敵意に満ちた攻撃は、米国に支援された右翼の権力掌握を率いる志望者の特徴を示している。

リベラル及び右翼のマスメディアや無節操な「中道」の宣伝工作員らは、ラウル・バドゥエルを、2002年4月の軍事クーデター勃発後のチャベスの「救済者」として偽って描写してきた。実際には、数十万人の貧しいベネズエラ人が「集落」から殺到し、大統領宮殿を取り囲み、それが国軍内の分裂に至って初めてバドゥエルは介入したのである。バドゥエルは大虐殺に賛成する右派の陸軍将校らで構成された少数派を退け、国民に対する強硬措置や確立した秩序の破壊に反対した他の陸軍将校らに同調した。後者のグループには、チャベスの国粋主義・大衆主義政策を支持した将校ら、及びバドゥエルのように、社会を急進化・分極化させる――そして結末が不確かな階級を基にした内戦へと至る――という理由からクーデター派に反対した者たちが含まれていた。現存する社会・経済的な現状を維持することとなる「懲らしめられた」チャベスの復帰にバドゥエルは賛成したのである。

チャベス政権内でバドゥエルが代表していたのは、反共産主義傾向であり、それが大統領に「穏健な民主的」右派や巨大企業と「和解」するよう迫った。国内的には、バドゥエルは公共所有の拡大に反対し、国際関係上には極右のコロンビア国防省との密接な協力を支持していた。

国防大臣としてのバドゥエルの任期は、彼の保守的な傾向や、安全保障事項、特に国内保安に関する彼の力量の欠如を反映した。彼はコロンビア国軍による軍事侵入からベネズエラ国境を防護しそこなった。より悪いことに彼は、政治亡命者に関するコロンビアの悪名高い国際規範の侵害を問題にしそこなった。バドゥエルが国防大臣であった期間に、ベネズエラの土地所有者らの武装した準軍組織の諸集団は、土地改革に関わっていた150人以上の農民を、国家警備軍が黙認する中、暗殺した。バドゥエルの監視下で120人以上のコロンビア準軍組織の部隊が国内に潜入した。コロンビア軍はコロンビア難民を攻撃するべく、度々ベネズエラ国境を越えた。バドゥエルの下、ベネズエラ軍高官らは白昼堂々カラカスの中心部でロドリゴ・グランダ(FARC〔コロンビア革命軍〕の外務相)の誘拐に協力した。チャベス大統領が報告を受けて介入するまで、バドゥエルはこのベネズエラの主権の著しい侵害を調査、あるいは抗議する努力すらしなかった。バドゥエルの国防大臣任期を通して、彼は(米国防情報局〔DIA〕やCIA〔中央情報局〕によって綿密に監視された)コロンビアの軍事諜報部との強固な関係を発展させ、またELN〔民族解放軍〕及びFARCの両方から複数のゲリラをコロンビアの拷問者らの手に引渡した。*

2007年7月国防大臣を退任した時、バドゥエルは演説を行い、その中で彼は労働組合(UNT〔全国労働者組合連合〕)における左翼及びマルクス主義者の潮流、そしてチャベスの新たに公表されたPSUV(ベネズエラ統一社会主義党)を明らかに標的にした。「キリスト教の社会主義」の名の下に成された彼の演説は実際には、毒舌を振るい、短気で反共産主義の酷評であったのであり、それは教皇ベネディクト〔16世〕(ラッツィンガー)を喜ばせた。

他方においてバドゥエルの11月5日の演説は、強硬な反体制派、そのレトリック、そして民主社会主義に向けたチャベスの事業が権威主義に反転したという捏造と空想に対する公然の支持を明らかにした。何よりもまず、米国政府とベネズエラの「極右」の手本に倣い、バドゥエルは憲法改正案に関する議会論議の全工程を公然と非難し、国民投票へと至る開かれた選挙運動を「事実上のクーデター」であると非難した。あらゆる専門家や傍観者の意見は同じではない――国民投票に反対する者たちですらも。しかしながらバドゥエルの意図は、彼の軍事介入の要請を正当化するために政治過程全体の正当性を問題視することにあった。議会の議論や決議を「詐欺」や「不正な手続き」とみなす彼のレトリックが示していることは、軍事クーデターを正当化するために現行の代議制を傷つけるバドゥエルの試みである。そのクーデターはその制度を解体することになる。

バドゥエルによる政治的意図の否認はお笑いである――なぜなら彼はその「記者会見」に反体制派メディアや政治家らのみを招待したのであり、また複数の軍人が同席していたのだから。まさに彼が犯そうとしている犯罪の犠牲者を非難する独裁者にバドゥエルは似ている。憲法改正案に関する国民投票を「クーデター」と呼ぶことで、彼はクーデターに打って出るよう軍を刺激している。軍事行動の公然の呼びかけで彼は軍に「憲法改正の前後関係を熟考するよう」指導した。彼は選出された政権が「性急な仕方で、また不正な手続きを通して」提案した変化を「慎重に評価する」よう軍高官らに繰り返し呼びかけた。民主的に選ばれた機構を中傷する一方で、バドゥエルは軍が謀反を起こすよう、粗野な甘言やごまかしの謙遜さを用いた。国軍の代弁者を彼が務めることはできない、と厚かましく否定する一方、彼は出席していた右派の記者らや潜在的な共犯者らに「軍の分析と推論の能力を過小評価することはできない」と忠告した。

うわべだけの言葉、偽善や冷淡な態度がバドゥエルの記者会見には満ちていた。自らが「特定の政党に結び付いていない」批評家であるという彼の主張が偽りであることを示すのは、右翼反体制派によって準備された集会で憲法改正を攻撃する全国的な講演旅行を行うという彼の意図である。完全に疑いがないことは、彼が民間人の観衆に演説することのみならず、現役軍高官らと落ち合う如何なる努力もするということである。彼らに「熟考し」……政府転覆を企て国民投票の結果を覆すよう彼が説得に成功することも有り得る。チャベス大統領がバドゥエルを反逆者であると非難するのは当然なのだが、平等主義の社会改革に対する彼の長期の敵意を考慮すると、バドゥエルがいまになって彼の本当の姿を現している、と述べるほうが的確なのかもしれない。

ベネズエラの民主主義にとっての脅威は一個人としてのバドゥエルにあるのではない――彼は政府から外れており、現行の軍令から退いている。真の脅威は軍隊の指揮権を有した現役軍高官らを喚起させる彼の試みにある。彼の行動の呼びかけに応える、あるいは彼が巧みに述べたように「軍が憲法改正の前後関係を熟考する」ことにある。バドゥエルの分析と活動計画は軍を政治の中核事項に置いている。1千6百万人の有権者に優先して最高位である、と。

軍事行動の呼びかけと共に、彼が「私有財産」を熱心に擁護することは、残忍なチリの暴君、アウグスト・ピノチェトの悪名高い前例に従い、将軍ら、銀行家らや中流階級を結び付ける巧みな戦法である。

国民投票の前段階における階級分化は、最も深刻な発現にまで至った。つまり、少数派の中産階級と大多数の労働者階級を含む多階級の連合が崩壊しているのである。以前は無関心、あるいは政治嫌いであった多数の若い労働者ら、失業した貧しい者たちや低所得層の女性たち(家事労働者、洗濯女、片親など)が、大通りや広場を満たす憲法改正賛成の大規模大衆デモに加わっている。それと同時に、チャベス連合内の中道リベラルの少数派の間の政治的離反が増加している。国民議会〔NA:165議席〕の10%以下に当たる、主に PODEMOS 〔社会民主主義党〕所属の14人の代議士が反体制派に合流した。ベネズエラの確かな情報源(Axis of Logic/Les Blough2007年11月11日)は、とりわけ無能な犯罪の対抗者のイサイアス・ロドリゲス〔Isaías Rodríguez〕司法長官、そしてクロドスバルド・ルシアン〔Clodosbaldo Russian〕会計検査官が、噂では辞任し反体制派に加わると報道した。更に深刻なことに、これらの同一の報道は、〔アラグア州〕マラカイの第四機甲師団が「クーデター首謀者」のラウル・バドゥエルに忠実であると主張していることである。いくつかの報告では、バドゥエルがグスタボ・ランヘル・ブリセーニョ〔Gustavo Rangel Briceño〕現国防大臣との長期の個人的関係を利用して、彼に離反しクーデター前段階の準備に加わるよう説得している、という主張が成されている。州・地方の高官らを現金で買収し、チャベスが排除された時の石油戦利品の取り分を約束するために、莫大な額の米国の資金が流れ込んでいる。最新の米国による政治的買収にはカラボボ州のルイス・フェリペ・アコスタ・カルレス〔Luis Felipe Acosta Carlez〕知事が含まれる。マスメディアは毎時の「ニュース報道」で、これらの新しい離反者らを再三再四大々的に取り上げ、チャベスの「クーデター」からの彼らの断絶を強調している。

国民投票はいつになく憎悪に満ちた「階級対階級」の闘争という事態になってきており、そこには中南米左翼の前途全てが懸かっており、米国政府の最大の石油供給国に対するその支配も又然りである。

結論

ベネズエラ民主主義、ウゴ・チャベスの大統領職、そして数々の大衆階級の大多数は運命を決する脅威に直面している。米国は度重なる選挙敗北に直面しており、また中東における国家軍隊の過剰拡張ゆえに大規模な対外介入をする能力がない。よって、それはチャベスの暴力を伴う打倒にまた再び専心している。憲法改正を通してベネズエラは、社会・経済政策に対する大衆の民主的統制を拡大させ深めることになる。新しい経済部門の数々が国営化される。より大規模な公共投資や社会計画が開始される。ベネズエラは自国の石油市場、外貨準備、政治的同盟国を多角化させる方向へと断固として向かっている。ホワイトハウスには一刻の猶予もないのであり、米国政府の政治的な影響力の手段は弱まっている。バドゥエルは軍の掌握を焚き付けて、寡頭勢力を権力に復帰させ、大規模大衆運動の数々を葬り去る唯一最善の望みであると見なされている。

チャベス大統領は正しくも「最高司令部を評価」しており、また彼が「ベネズエラ国軍及びその諸部門に完全な信頼を置いている」と述べる。それにもかかわらず、最善の保証は、精密にバドゥエルの追随者と共犯者に対して激しく迅速に一撃を加えることである。数十あるいは百人ほどの軍陰謀者らを検挙することは、如何なる形での残虐な権力の掌握においても虐殺されるであろう何千という労働者や活動家らの命を救うためには安い代償である。

チャベスが行ったように、社会民主主義、平等主義や大衆権力を政治政策の最優先事項にする時、そしてまた民衆の大多数が熱狂的にそれに応じる時、右翼、反動的な軍、「中道」の政治離反者らや理想家、ホワイトハウス、ヒステリックな中流階級や教会の枢機卿らは、彼らの資産や特権、権力を護るために、如何なる手段をも用い、必要な如何なる犠牲をも払い、如何なるそして全ての民主的自由を犠牲にする、と歴史は度々教えてきた。寡頭勢力及び軍内の敵とベネズエラ大衆階級の間の現在の全方面に行き渡った衝突において、唯一道徳的に、政治的に、そして組織的に民衆を武装することのみが、社会変革の民主的過程の継続を保証することができるのである。

変化は訪れる。問題はそれが投票を通してなのか、あるいは弾丸を通してなのかである。

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*Venezuelanalysis.com編集者注:バドゥエルは2006年6月から2007年7月まで国防大臣を務めた。著者が言及する多くの出来事はバドゥエルが国防大臣ではなく、ベネズエラ陸軍を指導していた時に起きた。

posted by Agrotous at 21:25 | TrackBack(0) | ベネズエラ
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