2005年08月17日

ベネズエラの警察改革
〔Venezuela Police Reform:Original Article in English/ZNet原文

フェデリコ・フエンテス〔Federico Fuentes〕Green Left Weekly;2005年7月12日


一連のスキャンダルの後、ベネズエラ政府は、法の執行機関の広範囲に及ぶ構造改革計画を発表した。最も衝撃的だったスキャンダルは、6月下旬のサンタ・マリア大学の学生3人の殺害であった。その中の2人、エリック・モンテネグロ〔Erick Montenegro〕とエドハル・キンテロ〔Edgar Quintero〕、は軍諜報部〔Military Intelligence Directorate〕(DIM)に殺害され、3人目、レオナルド・ゴンサレス〔Leonardo Gonzalez〕、は科学・刑事犯罪捜査機関(CICPC)の一員に暗殺された。

数日前のDIM部員の死に対する報復と思われる作戦上、学生らは射殺された。彼等は先の死に関わりがなかったにもかかわらず、追跡され、射殺された――伝えられるところによれば、車を停車しなかった後で。警察に対抗したという印象を作り上げる為に、学生達に拳銃が仕込まれた。

VHeadlineの7月5日付記事によると、政府はDIMの廃止と、ウゴ・チャベス大統領政権の直接の指揮下となる新しい機関との交替を命令した。

この事件はまさに、現在重大な捜査に直面している、カラカス首都警察にはびこる汚職と犯罪性の、最近の徴候である。上記殺人事件の後に法務大臣 ヘッセ・チャコン〔Jesse Chacon〕により促進された捜査は、DIMとCICIPに的を向け、すでに7人の高官を拘留するに到っている。他の26人が逮捕され、さらに11人の役人が捜査中である。7月2日にチャコンはUltima Noticias紙に、犯罪現場に居合わせなかったにもかかわらず、隠蔽の試みに関わった者らの上官だったという理由により、7人の高官が解雇された、と説明した。

7月3日、Diario Vea紙は護民官〔Defender of the Peoples〕(オンブズマンと同意義)のヘルマン・ムンダライン〔German Mundarain〕博士がチャコンに対して、全国・地域・地方レベルで警察再編成の過程に着手するよう呼びかけた、と報じた。

Venezuela Analysis紙の6月17日付記事によると、政府は更に内務警察〔Directorate of Intelligence and Preventative Services〕(DISIP)を再編成する計画を公表した。DISIPは汚職がはびこっているとみなされており、構造改革は、DISIP工作員に賄賂を贈った、麻薬密売の疑いのある人物が拘留から逃亡した後に行われた。

1998年に政権の座について以来、チャベス政権は、警察――ほぼ全ての中南米の警察と同様に、汚職がはびこり、組織犯罪とつながりを持つ――が原因のおびただしい困難に直面してきた。昨年まで反対派の市長〔アルフレド・ペーニャ(Alfredo Pena)〕の管理下にあったカラカス首都警察は、チャベス支持者を抑圧する事に幾度となく利用された。2002年のチャベスに対するクーデター中、警察は、最終的にチャベスを政権に復帰させることとなる暴動を激しく攻撃した。数十人のチャベス支持者が殺害された。2004年10月に親チャベス派の市長が当選した後、警察の構造改革が成されたが、最近の出来事は未だに長い道のりがあることを示している。

ごく少数を富ませ、大多数を貧しくさせた体制により行われてきた不正を克服する為の、ボリバル革命の名で知られる、一般民衆の運動を率いるベネズエラ政府にとって、上記のことは重大な問題である。

問題は地方で特に重大で、それらの場所では、土地を取り戻そうとする地方貧困者の高まる運動を鎮圧しようと試みている土地所有者と繋がった準軍組織による増大する暴力的な攻撃を農民が受けている。ここ数週間の間にも、農民指導者に対する暗殺の試みが2回あった。エセキエル・サモラ全国農業調整委員会〔Ezequiel Zamora National Agrarian Cooperative Coordinating Committee〕(Canez)の指導者であり、州議会議員である、ブラウリオ・アルバレス〔Braulio Alvarez〕は6月24日に2度撃たれた時、あと少しで命を落としそうになり、そのすぐ後にCanz活動家のホセ・グレゴリオ・リバス〔Jose Gregorio Rivas〕は3度撃たれた、とVHeadlineは7月3日に報じた。

3人の学生殺害に対する憤りを表明し、激怒したチャベスは週に一度の番組「こんにちは大統領」を使い、こう宣言した。「責任がある者達は入獄しなければならない。彼らには殺人に対する最大の刑罰を課さなければならない。」「ということで、この革命は未だ返さなければならない借りがある」とチャベスは付け足した。

「私達は警察を一掃しなければならない。もし全てを排除しなければならないのであれば、排除すればいい...人間性の無い、意識の無い警察と共に継続していくよりも、警察の無い状態を私は選ぶ...なぜなら、そうなった時、民衆が警察になるのだから」とチャベスは強く主張した。

ボリバル革命を支援する農民、原住民と漁師による6月の全国集会は、時に国家警備軍〔National Guard〕により支援されている、準軍組織の日々の暴力に対抗する為、「農民の生命と幸福を守る為の予備の守備団〔reserve guard〕の創設」を呼びかける宣言を出した。



訳者補足:

DIM廃止についてのVHeadline7月5日付記事へのリンク(英文)

Ultima Noticias 紙のサイトアドレスは http://ultimasnoticias.com.ve/

Diario Vea 紙のサイトアドレスは http://www.diariovea.com.ve/ (スペイン語)

内務警察(DISIP)を再編成計画についてのVenezuela Analysis紙の6月17日付記事へのリンク(英文)

カラカス首都警察(Caracas Metropolitan Police)は他にもカラカス市警察、カラカス・メトロポリタン警察、等の訳がある。

全国農業調整委員会に関連したベネズエラにおける土地改革の日本語記事はこちら

農民指導者に対する暗殺についてのVHeadline7月3日付記事へのリンク(英文)



posted by Agrotous at 21:54 | ベネズエラ
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